この映画、注目はしたんですが、基本的に「邦画は脚本が悪すぎる」という偏見を持つ私には、お金を払って見に行く価値が本当にあるかと言う葛藤を打ち崩すことが出来ず、見に行かなかった映画なんです。今迄のセオリーだと、この手の映画は予告編やら映画評はとても良いことが書いてある(語られている)のに、実際に行ってみたら肩すかしも良いところだったと言うのが常だったんです。くだらない自己満足のオンパレード…でもこれは違いました。
死体を扱う仕事と言う事で偏見を持たれる世界に成り行きで入ってしまった主人公。それまでの人生の転換期では明るく笑ってついてきた妻の反対と、それ以降の心情の変化…そんなところが見事に表されていましたし、また「死者を送り出す」と言うことについて、改めて考えさせてくれる映画でした。
また、主人公が初仕事の後、妻を抱きしめ頬ずりをするシーンがあります。広末さんの下着姿がとても魅力的なシーンでもあるのですけれど、このシーンってとっても印象的ですね。死体を扱うことになった主人公の葛藤がここに集約されていると言うか、映画の中心点はここにあるんじゃないかなと思えてしまうシーンでした。
この映画、迷わずBlu-rayが出たら買います。(DVDだったらどうかなぁ)
公式サイト:http://www.okuribito.jp/