2010年02月01日

サヨナライツカ

 1975年、タイのバンコクにある高級ホテルのスイートルームに住み、いつも官能的な魅力を漂わせる沓子(とうこ)は、婚約者を日本に残したままタイに赴任し、その容姿や仕事の手腕から上司の信頼も厚く、部下同僚にも人気がある東垣内の婚約祝いの席で出会った。数日後、沓子が東垣内の住処に現れた事から、2人の激しい恋が始まった。しかし、自分の夢を叶えるためには、日本に残してきた婚約者との結婚を捨てる訳にはいかない。果たして2人の未来は…

 この映画評の日時は、その映画を見た日時に合わせています。それを見れば分かるように、今日2月1日は映画の日なので、普通の値段なら躊躇する邦画を3本連続してみていて、この「サヨナライツカ」が3本目。

 いつもは「邦画は見る価値がない」「脚本が駄目なんだ」と辛口批評なのですが、先に見た2本は「結構面白い」と素直に思えました。だからこそ、「3匹目のドジョウは柳の木の下にはいないだろう」と思えてならなかったのですが…それは見事に裏切られました。

 先の2本(「今度は愛妻家」と「おとうと」)と比べると、この映画が一番出来が悪いと思います。でも、その3本の内1本だけDVDを買うとなったら、多分私は迷わずこの「サヨナライツカ」を取ると思います。

 先の2本も確かに面白かった。映画の出来ではこの映画より上です。しかし、この映画は「映像を見せる」というところにもの凄く凝っていて、映像を所持するならこれと思わせてくれるのです。

 正直、映画は中だるみが結構ありました。最初の中山美穂さんの出てくるシーン、そして主人公2人の絡むシーンは本当に素晴らしい出来です。それが、次の転換期に来る辺りから主人公がなぜこのような行動を取ったかの言い訳めいた画像が多くなり、それが無駄に繋がっていくように思えるのです。その無駄が無駄を呼び、ようやく辻褄を合わせたところで最後の転換期を迎え収束します。

 素晴らしい脚本という物は、無駄をそぎ落として一切の無駄がなくなった物の事を言うのだと思います。今日見た「おとうと」はそれに近い物を感じました。しかし、この映画は残念ながら東垣内の(沓子と激しく恋に落ちた時代から見て)未来の説明に無駄に長い尺を費やして映画を平凡な物に貶めているように思えるのです。

 しかし、先にも書きましたように、この映画の画像はとてもきれいです。一部、凝りすぎて見にくいと思う場面もありましたが、なんて言うのでしょうね、勝手な想像ですが、原作が夫だから、自分が映像化したいと中山美穂さんが言い、中山美穂さんが主演だから映像を美しい物にしなければならないと奮起した…そんな連鎖があったような感じがします。あくまでも「感じがする」ですけれどね。

 兎にも角にも中山美穂さんを撮る光の使い方が凄いです。そう、乱暴に言っちゃうと、ストーリーなんて放って置いて、中山美穂さんの登場するシーンを無声で切って繋いだとしても、それで1つの作品になるんじゃないかと思えるのです。

 (失礼な言い方ですが)ジャリタレ(自称)アイドルがただ撮られているような画像とは全く違って、絡みのシーンでもそのポーズと光がよく計算されていると感じました。

 加えて、同じキスシーンでもテレビドラマの中でアイドルが披露するような固く結んだ口をゴツンとぶつけるような衝突キスと違って、やはり中山美穂さんのキスシーンは熟女の魅力たっぷりで美しかった。

 あ、一応言っておきますけれど、私は芸能活動をしていた時代の中山美穂さんって殆ど知りません。興味のないジャリタレアイドルに分類されていたので…ですから、変な偏見を持って言っている意見じゃないんですよ。この映画だけを見て感じた美しさがありましたと言う事です。

 今日見た3本、どの映画ももう一度見てみたい。見ても良いと思います。いや、見応えのある映画を続けて3本も見るなんて、本当贅沢名1日でした。

公式サイト:http://sayo-itsu.com/
posted by lunatic at 16:00| Comment(28) | TrackBack(0) | ☆☆☆☆★(おもろい) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

おとうと

 病弱だった夫が亡くなった後、小さな薬局を切り盛りして一人娘小春を育てた吟子は、娘の結婚式を前にして、兄弟の中で落ちこぼれとして育った弟を気にかけていた。弟は夫の十三回忌に酒を飲んで暴れ、今は音信不通。しかし、結婚式当日、話を聞いたと現れ、酒は絶対飲まないと約束して出席するが、誘惑に勝てず酒を飲んで結婚式をぶち壊しにしてしまう…

 もともと、大好きな(そして日本で唯一と思っている、本物の女優の)吉永小百合さんと笑福亭鶴瓶さんの競演ということで楽しみにしていたのですが、なんというんでしょうかね、とにかく、時間も構成も演出もすべてが「丁度いい」という感じです。無駄がありません。

 最初の鶴瓶さんの結婚式をぶち壊すシーンは、なんでみんな止めないんだよと言うあたりにわざとらしさを感じたり、「車で何時間かかるんじゃ。計算あわんじゃろ」というところもありましたが、兎に角、邦画ぎらいの私をして「面白かった」と言わしめる映画でした。

 小林稔侍さん演じる吟子さんの兄も名演で、それがあって吟子さんの性格が際立っていました。これは素晴らしい映画だと思います。多分、今年の邦画ベスト1となるでしょう。

 よく、テレビのCMで映画を見た人が泣いたりと言うのがあって、それを期待して観に行くと肩すかしなんて事が多々ありますが、この映画は結構泣いている人がいたようです。平日だけにそんなに人が入っていなかったんですけれど、あちこちから鼻をすする音が聞こえていました。ええ、風邪を引いている人が一杯居た訳じゃないと思いますよ。

公式サイト:http://www.ototo-movie.jp/
posted by lunatic at 13:00| Comment(9) | TrackBack(0) | ☆☆☆☆★(おもろい) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

今度は愛妻家

 昔は売れっ子カメラマンだった北見は、今は仕事もせずに貯金を崩して生活をしている。北見は妻桜を尻目に10年で10回の浮気。妻への愛情をうまく示せずにいた。ある時、妻と子作り旅行に沖縄へ連れて行かれる。そしてその日から北見とさくらに変化が…

 結論から言うと、まぁまぁ面白かったです。ただ、ストーリーに秘密を持たせるためか、現代の話と過去の話とが行ったりきたり、同じ話が何度か出てくるなど、わかりにくかったのが残念でした。

 話がゴチャゴチャして多少わかりにくかったことを除けば、話の構成もしっかりしていたし、出てくるキャラクタがしっかりストーリーと絡み合ってうまみを出していて、いつも「邦画はだめだ。脚本家がちょー三流」と嘆いていたのですが、これは少しは意地を見せてもらったという感じがします。

 機会があればもう一度見てもいいかなと思える作品でした。

公式サイト:http://www.toei.co.jp/movie/details/1175461_951.html

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