2005年03月16日

チャンス[Being there](DVD)

ピーター・セラーズの演技が光っていました。

一本くらいちょっと目にとまったと言うことで借りてみても良かろうと、全く何の予備知識もなく「海猿」「スパイダーマン2」「メメント」と一緒に借りてみたDVDでした。
見てみたら、何となく見覚えのある顔が出てきて、その話し言葉も凄く特徴があって「あ、(ピンクパンサーの)ピーター・セラーズに似ている」と思いましたが、実際本人だったんですね。そこまでヒアリング出来る訳じゃないですが、フランス語訛りの英国英語という異種独特の話し方は指紋のようにはっきりした特徴かもしれません。

ストーリーは「ある大きな家から外に出ること無く生まれ育った庭師が、その家の主人が亡くなって初めて家の外に出る。縁があって別の大邸宅に行き、そこで話す話が相手に都合良く解釈され、ただの庭師が最後は…」という感じです。

最初の家ではテレビを見るしか時間をつぶせなかった主人公は、新しい家でもテレビを見ます。何をしていてもそこにテレビがあれば目はテレビへ向きます。例え女性に迫られてもです。女性は本気で迫っているのに、主人公の目は女性ではなくテレビを追いかけている。でも、女性はそれを「じらしている。すてきな人」と感心する…そんな勘違いの連続がある意味下手なホラー映画よりドキドキさせられる気がします。「そこでそんな事をして良いのかー」と画面に向かって叫びたくなる感じでした。でも、「そんな事」も「こんな事」も全て良いように解釈されてしまうのです。そのトントン拍子を見ている人が信じかける頃合いを見計らって、新しい家の主治医が映画を見る客の目という感じで「この男は本当はただの庭師で、みんなが考える程凄い人じゃないんじゃないの?」と言う疑いの目を見せるのです。その表情が見ている私を「ご都合主義に溺れちゃならんぞ」と諭してくれているようでとても印象的でした。数カ所にちりばめられたこんな主治医の顔が映画を引き締めているんだと思いました…邦画を作る人たちにも見習って欲しいものです。

テレビ社会をかなり強烈に風刺したファンタジーだと思います。こういう映画にピーター・セラーズは本当良く似合います。

蛇足ですが、このプロット何か見たことがあるなぁと思ったのです。何だろうと考えてみたら、成田美名子の「エイリアン通り」の中で誌上ロードショーされた「FELICIA」がそれなんだと思い当たりました。見た目は全然違うんですけれどもね。あ、分からない人にはごめんなさい。




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この記事へのコメント
ピーター・セラーズのとぼけた演技はいいです。
トラバありがとうございました。
実に哲学的な映画ですね。
Posted by eigahujin at 2005年03月18日 09:40
コメントありがとうございます。
ピーター・セラーズの演技が好きで、その作品で映画の魅力を認識したと思います。ピンクパンサーのBOX買いたいです(^^;
Posted by lunatic at 2005年03月18日 10:23
つい最近観ました。もっとピーター・セラーズの作品が観たくなりました。次は「カジノロワイヤル」です!
Posted by bakabros at 2005年03月30日 01:47
ピーター・セラーズは独特の間の取り方と話し方、それだけで存在感を持っていますから凄いものですね。
急な仕事でこの三日間で2時間ほどしか眠れず、映画から離れているのですが、今日くらいに一段落しそうですので、今日は爆睡して、明日からまた映画を楽しむ予定です。もうDVD(レッドオクトーバーを終え他)は借りてあるんです…
Posted by lunatic at 2005年03月30日 08:18
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「チャンス」
Excerpt: 物心ついた頃からお屋敷の中だけで人生を過ごしてきた男チャンス。 読み書きも出来ず、庭師として働き、あとはTVを観るのだけが楽しみ。 世間ではもう立派な役職につき、そろそろ引退も考え始めるような年齢で..
Weblog: 試写会帰りに。
Tracked: 2005-03-30 01:44
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